かつら
かつらは、人工毛または人毛によりヘアスタイルを作って、頭部に着用する器具のことである。 脱毛症の見た目の改善に絶大な威力を発揮し、全禿げの場合は唯一の対処手段であるが、 以下のような問題がある。
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部分タイプ・全頭タイプのいずれにせよ、メンテナンスに多大な費用がかかる。
以下の理由により、かつらの維持費用は年間50万円程度と言われている。
- オーダーメイドであるため、一つの製作に数十万円の費用がかかる。但し、実際は急速な脱毛・摩耗を避けるべく、同じものを2つ作るため、通常タイプでも50万円-100万円程度の費用がかかってしまう。
- 頭に直接付けるものなので、清潔さを保つために定期的に洗わなければならないことから、徐々に脱毛・摩耗する。通常、急速な脱毛・磨耗を防ぐため、複数製作して交換しながら使用する。
- 部分かつらの場合は製品自体の脱毛・摩耗だけでなく、たとえ治療を行っている最中でも残っている周りの髪の毛のさらなる脱毛が考えられるため、製品自体が合わなくなって整合が全く取れなくなる可能性がある。全頭かつらの場合も製品自体の脱毛・摩耗は避けられないため、いずれにせよ定期的に作り直す必要がある。寿命は修理である程度維持・延長させられることも考えられるが、長くて2年間と言われている。
- 部分かつら・全頭かつらのどちらでも、かつらの毛は伸びないが、残っている周りの髪の毛は伸びてしまう。さらに部分かつらの場合は先述の通り、もし残っている周りの髪の毛が脱毛した場合、製品自体が全く合わなくなってしまう。いずれにせよ、かつらとの整合が取れなくなるため、脱毛が進んでいない場合はかつらに対する十分な知識をもった美容室や理容室にカットしてもらう必要があるし、脱毛が進んだ場合は髪の毛の養毛・発毛・育毛などのメンテナンスとともに、新たなかつらの購入の必要が迫られることになる。もちろん全頭かつらの場合も定期的に剃髪する必要があるが、髪の毛を取り戻すための養毛・発毛・育毛などのメンテナンスも忘れてはならない。
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かつら自体が悩みになる。
- かつらにより見た目は改善されるが、かつらをしていることが発覚するのではないかという別の悩みを抱え込むことになる。かつらを使っていても養毛・発毛・育毛などのメンテナンスが必要になるのは、まさにこのためと言える。
- たとえ見た目が改善され、かつらをしている悩みを抱えなかったとしても、先述の通り、かつら製作後の維持費用が年間50万円程度と、決して小さい額とは言えず、金銭面による悩みを抱え込む場合がある。これは一度作ると髪の毛が改善されない限り、高額の費用が長期にわたってかかるためである。特に部分かつらの場合は髪の毛自体の脱毛から製品自体が全く合わなくなることも考えられ、たとえ作ったとしてもそのたびに作り替えるリスクが伴う。脱毛度合いにもよるが、早ければ1年程度の短期間で新たに100万単位の費用をかけて作り直さなければならない可能性も考えられる。そのため、たとえ部分脱毛であっても、一旦剃髪してから養毛・発毛・育毛を施しつつ、最初から全頭かつらを使う方がリスクが低いとも言える。
出典:ウィキペディア(wikipedia)